Communication Style
2つのコミュニケーションスタイル
コミュニケーションには、ビジネスマインドコミュニケーションとリレーションシップコミュニケーションの2つのスタイルがあります。それぞれ異なる特徴を持ち、目的や相手によって適切なスタイルを選択することが重要です。
ビジネスマインドコミュニケーションは、成果を競い合うビジネスの世界で効果的なスタイルです。論理的で合理的なサポートを重視し、タスク指向で目標達成に集中します。男性的、職場的な要素が強く、緊張感とテンションを持ちながら、デジタルな発想で効率性を追求します。メッセージはテキパキと伝え、ポイントを重視して短くまとめます。結果を重要視し、短期的な目標に向けたコミュニケーションが特徴です。
一方、リレーションシップコミュニケーションは、関係性を築き癒すためのコミュニケーションスタイルです。感情的な支援やエモーショナルサポートに重点を置き、人間関係を育むことに注力します。女性的、家族的な要素が見られ、リラックスした雰囲気でゆったりとしたリズミカルな口調でコミュニケーションを行います。プロセスや相互作用が大切であり、感情表現を豊かにして相手との共感を深めます。長期的な関係を築き、人とのつながりを重視したコミュニケーションを展開します。
これらの対比として、「論理的なコミュニケーションと感情豊かなコミュニケーション」「タスク指向のコミュニケーションと人間関係重視のコミュニケーション」「プロフェッショナルな伝達と感情的な対話」「ビジネス的な意思疎通と感情的な共感のコミュニケーション」は、全てビジネスマインドコミュニケーションとリレーションシップコミュニケーションの特徴を補完し、異なるスタイルの違いを表現するものとして位置づけられます。ビジネス環境や相手との関係性に応じて、適切なコミュニケーションスタイルを使い分けることで、より効果的なコミュニケーションを築くことができます。
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マザーリング&ライフマネジメント研究所 代表 近藤和子
株式会社ダイヤル・サービスでの電話相談員や、株式会社生活科学研究所での担当部長を経て、1982年にマザーリング研究所を設立しました。彼女は「マザーリング」と「エモーショナルサポート」という概念を中心にし、執筆活動や講演、企業研修講師、セミナーなどを通じて活動してきました。さらに、企業のC・I(企業アイデンティティ)やブラ
ンドイメージづくりにも参画し、幅広い分野で活躍しています。
カウンセリングマインドを生かしたインタビュー手法を駆使し、顧客の「不安と不満のニーズ」を捉え分析し、トータル・プロデュース力を発揮しています。その能力は高く評価されており、企画と実践の両面で顕著な成果を上げています。
現在、医療接遇の向上だけでなく、「人生の最期は幸福に」という願いから、終末期医療に携わる関係者(高齢者・家族・医療介護職)に向けて、死を受容する「自然な看取りへの覚悟を勧める」講演を続けています。同時に、哀しみに共感し、関係性を育むケアとして「看取り」と「エモーショナルサポート」の普及に力を注いでいます。